こんにちは、看護師歴8年のymです。
昨今、患者様からのクレームを受け、看護師を辞めたいと考える看護師が増えています。
実際に看護師8年目の私の周りでも多くの先輩や同期、後輩は患者様からのクレームを受け悩んでいる姿を見てきました。
私自身、新卒時代と3年目の時に患者様からのクレームを受け、様々なことを考えましたし、辞めようかなと悩んだこともあります。
今回は、看護師が患者様やご家族からクレームを受けたらどのように対応していけばよいのか紹介します。
クレームで辞めたいと思う前に看護師がとる対応まとめ
患者さんからクレームを言われたときの基本の対応
患者さんからクレームを受けた際の対応として次の7つの行動が基本となります。
- 謝罪
- どの状況が患者さんにとって不快なこと、不満だったのか患者さんの話を聞く。
- 上司、先輩へクレームがあったことを報告し、今後の対応をともに検討
- 患者さんへクレームに対する最作、解決作を提案
- 今後同様あるいは似ている場面でクレームが再発しないための予防案を考える。
この①と②で患者さんからの話を聞く段階で患者さんが冷静に話をできない状況であれば、すぐに他のスタッフに対応してもらうことも必要です。この場合には先輩などの上司が好ましいです。
③の解決策は病棟全体で共有しておくことも大切です。
これは患者様の対応なども知っている、知らないではさが出来てしまい、さらなるクレームを予防するという意味もあります。
⑤に関しても③同様病棟全体として共有も必要です。
場合によってこの予防案も患者さんへ報告することがあります。
匿名でない限りはこのように対応しましたと報告する病院、施設が多いです。
患者さんはどういう場面で看護師にクレームを言うのか
患者さんは病気や怪我のためとはいえ、自宅環境と入院環境の違いにストレスを感じています。
患者さんによっては病気によってネガティブな感情を抱いていることが多いです。
その際に、看護師は患者さんの入院生活の中では最も距離の近い存在として様々な意見を言いやすい対象となります。
そのため、看護師は他の医療従事者よりもクレームを受けやすい環境下に置かれているということです。
よくあるクレームの例
- 年上である高齢の患者さんへタメ口を使っている、患者さんを愛称で呼んでいる
- 環境整備や入浴の際に患者さんの私物に触れた、壊した、紛失した
- ナースステーションでの声が大きく、病室に筒抜け
- 病院食が口に合わない
この4つのクレームがどの病院でも多いです。
患者さんへ普段どう接しているのかは患者さんへの話し方などで家族の人にもすぐに伝わります。
そして、その家族から他の患者さんの家族へも伝わっているということも。そうすると病院への信頼問題にもなります。
クレームをなるべく受けないためにどうすればいいのでしょうか。
今後クレームを受けて看護師を辞めたいとならないためにとる対策
年上である患者さんへの話し方
患者さんは高齢者が多いですが、もちろん看護師よりも年上である場合がほとんどです。
そのため、タメ語や乱暴な言葉で話すのはありえません。
そして、おじいちゃん、おばあちゃん呼びをしている看護師ってけっこういます。
このおじいちゃん、おばあちゃん呼びとても失礼なことです。自身の祖父母に近い年齢だとしても、患者さんは患者さんです。
節度のある話し方を行いましょう。
患者さんの私物への配慮
清潔援助でつい患者さんのものを動かしたら、あとで患者さんから怒られてしまったというのもけっこうよくある話です。
これは患者さんの生活する範囲はベッドと床頭台などの限られた場所でああるからこそ、患者さんの大切なものを置いていることがあります。
とくに高齢者の患者さんは、ご家族の写真や時計などの装飾品、思い出の品などを置いてあることもしばしばです。
患者さんの私物に触れる機会があるならば、触ってよいか、場所をずらしてもよいか患者さんに聞くという配慮は必要不可欠です。
ナースステーションでの私語は厳禁!
ナースステーションは患者さんがいないからといって大声で話してはいませんか?
患者さんの部屋までナースステーションで話していたその話実は患者さんへ筒抜けになってます。
とくにナースステーションに近い病室は看護師の話し声よく聞こえます。
ナースステーションだけだと思って横柄な態度をとっていても患者さんはよく見ています。
ナースステーションであっても病室であっても患者さんにとって、過ごしやすい環境を作りましょう。
患者さんの話をしっかりと聞く
よくあるクレームの中でも食事への苦情は看護師にとってどうすることもできないことってあります。
食事を例に出せば、病院食がまずいから何とかしてくれと言われても看護師にはどうすることもできませんよね。
そこで、何もできないからと考えるのではなく、患者さんの話を聞くという姿勢も大切です。食
事への苦情でも味などでなく、形態をどうにかして欲しいという場合には食事の形態を変更することも可能ですよね。
患者さんの話を聞くことで解決の糸口を見つけることもできます。
そのため基本的ではありますが、よく話を聞くということも大切です。
そして、クレームを受けている際は「でも」や「しかし」などの逆説の言葉を使用するとさらにヒートアップする可能性があります。
まずは謝罪し、話を聞く、そして改めて上司や先輩と謝罪するという相手へ話を聞き、対応する姿勢を見せることで激高している患者さんも次第に冷静になってくれます。
そして、クレームを受けてしまった際には誠意のある態度でいることで、患者さんからの信頼関係を再構築できる可能性もまだまだ十分に残っています。
まとめ
クレームを受けた後に謝罪や患者さんの話を真摯に受け止め、上司に報告し解決案、予防案を考え病棟で共有するというのは基本です。
患者さんから受けたクレームについて反省するのは、同じ過ちやクレームを受けないようにするためには必要なことですが、気に病みすぎることはありません。
クレームを受けてビクビクして患者さんに対応するのではなく、患者さんへ誠意のある対応を行うことで再び患者さんといい関係を築くこともできます。
そして、一番大切なことは、一人で対応しようとするのではなく、先輩や上司、同僚へ相談し、一緒に解決案を考えることでよりよい職場環境にすることもできます。
クレームを受けて看護師を辞めたいと考えることは誰でもできます。大切なのはその後の行動、態度です。病棟全体で対策ができる、そんな環境へ繋げましょう。